仏PIP社の豊胸バッグが破れる恐れ
2011年12月22日
◆1.豊胸バッグ「除去」勧告=破れる恐れ、日本でも販売—仏
【時事通信 12月23日(金)20時50分配信】【パリ時事】フランスの企業が製造していたシリコーン入りの豊胸バッグが体内で破れる恐れがあるとして、仏保健省は23日、除去手術を受けるよう勧告した。
対象は仏国内だけで約3万人に上るとみられるが、AFP通信によれば、日本を含む65カ国以上で販売されていたという。
問題のバッグは、昨年倒産し清算手続き中のポリ・アンプラン・プロテーズ(PIP)社が製造。医療用でない工業用シリコーンを使い、発がん性を指摘する声も出ていた。
保健省は声明で、このバッグを使用した女性が「他の女性と比べ発がんリスクが高いわけではない」としながらも、体内で破れて炎症を起こす恐れがあるため、予防措置として除去を勧告した。
◆2.豊胸手術でがんに?=女性ら集団訴訟準備—英
【ロンドンAFP=時事】フランスの会社が販売していたシリコーン入りの豊胸バッグがいずれ体内で破裂し発がんする恐れがあるとして、英国で女性250人以上が、手術をした医療機関を相手取る集団訴訟の準備をしている。女性らの弁護士が21日明らかにした。
問題の会社ポリ・アンプラン・プロテーズ(PIP)社は認可されていないシリコーンを使っていたことが分かり、昨年倒産した。これまでに女性8人が乳がんなどを発症。仏政府は「直ちに健康に被害はない」と説明しつつ、PIP社製品を使用して豊胸した仏人女性3万人に除去手術を受けるよう勧告するか検討中だ。
同様の手術を受けた女性は英国にも5万人いるが、英仏以外にも65カ国以上の数万人に及ぶとみられている。弁護士は年明けから訴訟手続きを開始する。
(2011/12/22-07:29)